鳥取県境港市出身の漫画家、水木しげるさんの死去を受け、同市本町の水木しげる記念館前に設置された記帳台の芳名録に、外国人の署名が目立つ。代表作「ゲゲゲの鬼太郎」や「ゲゲゲの女房」が海外でも放映され、水木さんの名は国内外に知れ渡っている。
同館には3日朝、台湾の旅行雑誌の編集者やブログのライター4人が訪れ、献花台に飾られた水木さんの写真に両手を合わせた。
4人は台湾での情報発信を目的に、国土交通省や山陰国際観光協議会などの招待で、山陰両県などを巡るツアー一行。庄司行男館長(59)の説明に耳に傾け、予定時間を30分オーバーして館内を見学した。
一行のジェン・チンウェイさん(41)は、水木さんが亡くなったことを2日に知ったといい「ファンだったのでショック」と漏らした。
台湾では「ゲゲゲの鬼太郎」や「ゲゲゲの女房」の放送が人気を博し、水木夫妻の知名度は高いという。6年前にも境港市を訪れており「妖怪それぞれに個性があることが分かり、親しみがわいた」と話した。
記帳台の芳名録の署名は、3日夕現在で約780人に達した。米子空港(境港市佐斐神町)着のチャーター便で香港から訪れた人も目につく。
亡くなった当日の11月30日午後、米子空港に到着した乗客が死去を伝える号外を目にして、出迎えた境港市職員に「献花したい」と申し出たという。台湾同様、香港でも「ゲゲゲの鬼太郎」「ゲゲゲの女房」が放映され、水木さんは人気が高い。
庄司館長は「水木作品の素晴らしさと海外への広がりを、あらためて実感している」と感慨深げだった。
出典:山陰中央新報
http://www.sanin-chuo.co.jp/news/modules/news/article.php?storyid=556261005