アフター/ウィズコロナの訪日中国人プロモーションに最適!?中国最大OTA(オンライントラベルエージェント)Ctripとは
アフター/ウィズコロナに向けて海外からの渡航規制などが緩和されていく中でインバウンド旅行者も少しずつ回復してくると思います。その際、訪日インバウンド最大のマーケットである中国からのインバウンド旅行者にいち早くアプローチする為にはどのような方法があるでしょうか。
その一つが中国最大のオンライントラベルエージェント(OTA)であるCtripの活用です。
今回はCtripの概要とCtripを活用したプロモーション手法をご紹介したい思います。
■Ctripとは
Ctripとは、中国最大のオンライントラベルエージェント(OTA)。
会員数3億人以上、年間利用者数10億人、全世界約140万軒のホテルを取扱い、アプリの総ダウンロード数は30億以上、月間アクティブ数は2億人を超えています。中国国内含め世界中のOTAと連携、買収する中で事業規模を拡大し中国最大の地位を維持し続けています。
1999年に設立されたCtripは、個人観光旅行者と企業をメインターゲットに旅行に関わるありとあらゆる商品や情報を提供しています。
<Ctrip提供サービス>
・ホテル
・航空券
・バス、電車、レンタカー
・パッケージツアー
・テーマツアー、テーラーメイドツアー
・出張
・ビザ(査証)手続き
・各種チケット
・SIMカード、ポケットWi-Fi
・保険
・ツアーガイド
・旅行情報
中国本土を中心に主に中華圏向けには「Ctrip」及び「携程旅行网」、中華圏以外には2017年に買収した「Trip.com」のサービス名をそのままに展開しており、Ctripは24言語以上、Trip.comは36言語以上に対応。その他、国際的な競争力を高める連携や買収として、インドの旅行会社「MakeMyTrip」や米国の中華系ローカル旅行会社「Universal Vision」、「ctourholiday.com」、「toursforfun.com」に出資、また「旅游百事通(517best.com)」にも投資し、イギリスの航空券メタサーチ「Skyscanner」を買収。2017年にはグローバル最大手のフェリー会社「Stenaline」と提携し、「Twizzo」を買収。レストラン情報の拡大として、2018年、傘下の「携程美食林(Ctrip Gourmet List)」がレストラン予約大手の「OpenTable」との連携を開始するなど拡大を続けている。
<Ctrip>
主な言語展開:簡体中文、繁体中文、韓国語、タイ語、インドネシア語、ベトナム語、英語(香港)、英語(シンガポール)
<Trip.com>
主な言語展開:英語、ポルトガル語、スペイン語、フランス語、ドイツ語、イタリア語、ロシア語、日本語
訪日観光向けのサービス拡充として、「一休.com」や「ぐるなび」など日本のプラットフォームとも連携しサービスを拡大しており、インバウンド集客媒体としても影響力を高めています。
■インバウンドプロモーションとしての活用方法
訪日中国人に対して大きな影響力があるCtrip、インバウンドプロモーションとしても様々な活用方法がありますが、今回はその中の一例をご紹介します。
●中国人KOLを活用したインバウンドプロモーション
Ctripには観光地を紹介する旅行攻略カテゴリがあり、提携ブロガーやアカウントを保有するインフルエンサーであれば旅行記やモデルコースを掲載することができます。その為、インフルエンサーに記事掲載を依頼することでCtripを活用したインバウンドプロモーションが可能です。またインフルエンサーはCtrip以外にもWEIBO、Wechat、RED、Mafengwoなど複数のアカウントを保有しているものが多い為、同時に様々なメディアに露出し情報を拡散します。
●訪日する中国人へダイレクトプロモーション
訪日旅行が決定したCtripユーザーに対して、旅行のサポート及びコンシェルジュサービスを目的としてWechatグループを作成します。そのWechatグループ内で広告配信(テキスト+画像)が可能です。グループ作成のタイミングは来日5日前から帰国までです。訪日直前の旅行気分が盛り上がっているタイミングから旅行中の購買意欲が高まっているタイミングに自社サービスをダイレクトにPRできるインバウンドプロモーションです。
■まとめ
CtripグループはBooking.comグループ、Expediaグループに次いで世界でも第3位のOTAです。2019年4~6月期の決算データでは、上位2社にはまだまだ売上規模では離されていますが、伸び率では上回っています。
<2019年4~6月期(四半期)世界3大OTA売上比較>
※()は前年同期比。
1位:Booking.comグループ/38.5臆ドル(+8.8%)
2位:Expediaグループ/31.5億ドル(+9.5%)
3位:Ctripグループ/12.7臆ドル(+13.9%)
参照元:https://strainer.jp/notes/6688
以上のように、Ctripは世界規模のオンライントラベルエージェントであり、今後も世界中の企業と提携していく中で事業規模を拡大していくことが予測されます。
特に訪日中国人旅行者向けのインバウンドプロモーションメディアとしては大きな影響力を持っている為、アフターコロナ/ウィズコロナの状況において対中国プロモーションを行う際はCtirpの活用を検討することが重要です。
著者:JOINT ONE 嶋田拓司