【2020年に考える】成功する海外インフルエンサーマーケティングとは

訪日インバウンド市場の盛り上がりと共に国内向けに加えて海外向けのインフルエンサーマーケティングも増えています。海外向けのインフルエンサーは海外にファンを抱える外国人を中心に近年では日本人であっても外国人フォロワーを抱えている者や在日外国人に影響力がある者など様々なパターンが存在します。トラベル系インフルエンサーとしては、特定の拠点を持たずに世界中を旅し続けているフルタイムトラベラーの存在も大きいです。では、海外向けインフルエンサーマーケティングを実施し成功に導く為にはどのようなことに気をつける必要があるでしょうか。コロナ禍にあり、訪日インバウンド市場が厳しい今だからこそあらためて考えてみました。

■相談窓口

海外向けインフルエンサーマーケティングを実施したいと思った場合、日本でいう芸能事務所のようなインフルエンサーマネージメント会社やメディア運営会社、PR会社、プレスリリース配信会社、広告代理店など(以下「手配会社」)相談窓口は多岐に渡ります。また海外に本社や支店がある企業もあれば日本ですべてのハンドリングをしている企業もあります。手配会社が契約もしくは提携しているインフルエンサーを手配してくれるパターンとインフルエンサーマッチングサイトのようなサービスを利用して依頼企業自身で選定・交渉までを行う形の(大きく分けて)2つの実施パターンが存在します。また、インフルエンサーマーケティングだけではなく、他のプロモーション、マーケティングサービスと一緒に依頼する場合は広告代理店やPR会社を窓口にする形が一般的です。

では実施予算はどれくらい必要でしょうか。

■費用

費用の考え方は、あくまでも弊社調べではありますが、1フォロワー=数円程度が相場です。ただ、1人のインフルエンサーがFacebook、Instagram、Twitter、YouTube、ブログなど複数のプラットフォーム(特に中国はWeibo、WeChat、REDなど独自プラットフォームが多い)を保有している場合も当然ある為、一概にフォロワー数×単価が費用になるとは言えません。SNSプラットフォーム×投稿回数×配信コンテンツ(画像・動画など)などの組み合わせで様々なパターンがある為、目的や実施内容に応じた費用交渉が必要です。料金形態として、「1フォロワー=●円」という見積もりではなく、このインフルエンサーに依頼する場合は「●●万円」など固定費が値付けされている場合もあります。また国による通貨レベルによって相対的な費用感も異なったり、その国独自の税金があったりすることも注意が必要です。

尚、インフルエンサーマーケティングでよくある「1フォロワー=●円」という考え方について、良し悪しはあるので一概には言えませんが広告効果に対する価格設定として適しているかは、依頼企業側はしっかり確認する必要はあると思います。エンゲージメント率、フォロワー属性(居住国・言語など)、投稿頻度、自社サービスとの相性、インフルエンサー自身の熱量などなど、海外向けインフルエンサーマーケティングを実施するにあたり検討することは費用以外にも多数あります。特に、インフルエンサーと目標が共有できているか、サービス(商品)の理解度は十分かなどは事前に見えにくい部分である為、多言語で多数国のインフルエンサーと交渉経験がある手配会社と共に様々な角度から確認の上実施することをおすすめ致します。

■成功の要因

目的と目標に応じて成功の定義は変わってきますが、成功の要因として最も大事であると思われるのは、サービス(配信するコンテンツ)とフォロワーの相性です。フォロワーはインフルエンサー自身のファン、もしくは日々配信されるコンテンツ自体に関心が高い為、海外のフォロワー層を適切に把握することが重要です。またこの部分は、国内向けとも共通する部分ですが、「フォロワー層の把握」以外に以下3点も十分に確認・検討することが大切となります。


①エンゲージメント率

エンゲージメント率とはSNSの投稿に対する、「いいね!」などアクションされた割合です。総フォロワーに対するアクション数で表す為、候補となるインフルエンサーの「平均エンゲージメント率」を確認することが重要です。平均エンゲージメント率が高いということは、アクティブで熱心なフォロワーがついている証拠の一つとなる為、インフルエンサーマーケティングを行う上で欠かせない要素となります。フォロワー数より重視すべき数値とも言えるかもしれません。


②インフルエンサーのサービス理解度

インフルエンサーという「個人」のSNSから情報を配信する為、最終的な投稿内容は基本的にはインフルエンサーに委ねられます。テキスト、画像、動画など、どのような形で表現するにしろ、インフルエンサー本人のサービス(商品)理解度が配信コンテンツに影響を及ぼします。その為、事前のオリエンテーションなどをしっかりと行いサービス理解度を高めた上で実施することが重要です。


③継続性

予算次第という部分もあると思いますが、インフルエンサーマーケティングは継続性が重要です。単発の実施で「バズる」ことも可能性としてはありますが、基本的には至難の技です。その為、まずは目的と目標をしっかり設定し、コツコツ継続して情報配信できる体制を構築することが大切です。ただし、期間限定商品やイベントなどのプロモーションが目的で瞬間的な爆発力を求める場合は予算をかけて集中的に実施するなど、適切なスケジュール設定を行うことが重要です。

■まとめ

目的と目標に応じて成功要因は変わってきますが、フォロワー数やステータスだけでインフルエンサーを判断しないことは失敗確率を少なくし成功確率を上げることにつながります。海外向けのインフルエンサーは日本人インフルエンサーより日本のサービスを知らない可能性が高いです。その為、まずは商品を使用(体験)し価値を実感してもらうことでインフルエンサー自身をファンにすることと交渉経験豊富でイレギュラーにも対応ができインフルエンサーとの信頼関係を築いている手配会社に依頼することが最大の成功要因かもしれません。

※海外向けインフルエンサー手配は経験実績豊富な弊社まで、お気軽にご相談ください。

詳細:https://jointone.biz/promotion/influencers/

著者:JOINT ONE 嶋田拓司