<読むセミナー>2021年ウイズコロナ時代に求められる訪日観光メニューとは?

訪日観光の回復の見通しがまだ立たない現状ですが、2020年12月、政府から訪日外国人による観光目的の旅行の再開に向けて受け入れの在り方を検証し、小規模分散型パッケージツアーを試行的に実施する中でオンライン媒体での海外への情報発信も強化していく、というニュースがありました。
観光需要回復への政策プランを決定、GoToトラベルは6月末まで延長、インバウンドは小規模分散型ツアーから試行実施へ:
https://www.travelvoice.jp/20201204-147661
そこで今回は、2021年から段階的に回復すると想定される訪日観光に対して、ウイズコロナ時代に適した訪日観光メニューとはどのようなものか考えてみたいと思います。
◇◆訪日観光への意向
訪日観光の意向については様々なアンケート調査が実施されていますが、コロナ禍前と変わらずアジアを中心に、旅行先として日本の人気が高い傾向にあります。その中で訪日のタイミングや日本に何を求め期待するかなどの複数の調査結果をまとめると、概ね以下のような意向(ニーズ)が浮かび上がってきます。
・旅行先として人気の国
アジア居住者:元々訪日旅行者数が上位であることもあり、コロナ禍でも日本はトップクラスの人気。
欧米豪居住者:北米や欧州圏内の人気が高いがアジアの中では日本は上位。タイ、インドネシアなど東南アジアが最大のライバルか。
・訪日観光のタイミング
規制緩和されたら行きたい、すぐにでも行きたいという意見も比較的多い中、新型コロナワクチンが開発されたら行きたい、新型コロナのニュースをみなくなったら行きたいなどこの先1年程度は検討できないというような意見もある為、常に最新の動向を確認することが大切。
・新型コロナ発生前から変化すること
こちらはあくまでも筆者が調べたアンケート調査結果などからの予測ですが、コロナ禍前と比べ、訪日観光に求めることに対して変化が発生すると想定されます。これは日本だけに限ったことではないですが、旅行に求める内容が、よりその場所(国)でしか体験できない内容になっていくことでしょう。オンラインツアーなどバーチャルで体験できるサービスも増え、ショッピングは越境ECでも可能という状況の中、実際に足を運ぶ旅行についてはローカルな「体験」を求めるニーズが今まで以上に高まります。
また、実際に調査結果にもありますが、海外旅行頻度が減少することも想定される為、旅行消費額が高まる傾向になると予測されます。コロナ禍での旅行は今まで以上に「特別」なものという感覚が高まるため、今までより良いホテルに宿泊したい、良いものを食べたい、貴重な体験をしたいという需要が増えるからです。
新型コロナの感染リスクを考え密な環境を避ける傾向にある為、設備が整ったプライベート空間が確保できる宿泊施設や観光施設の人気が高まることから特に地方にチャンスがあると想定されます。朝・夕2食を部屋食(個室)で提供する旅館文化はあらためて世界から注目されるではないでしょうか。
【参考データ】
DBJ・JTBF アジア・欧⽶豪 訪⽇外国⼈旅⾏者の意向調査:
https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2021/01/DBJ-JTBF-euroasia-report-2020.pdf
コロナ禍の影響で訪日意向が変化!「地方優先が8割」新しい「日本体験」とは?:
https://www.glocaltimes.jp/9007
JNTO 海外旅行の需要回復が早く進む市場はどこか?:
https://www.jnto.go.jp/jpn/news/topics/20201224.pdf
◇◆ウイズコロナ時代に適した訪日観光メニュー
政府は小規模なパッケージツアーを試行的に実施し、受入れの在り方を検討する方向ということですが、ウイズコロナ時代に適した訪日観光メニューとはどのようなものでしょうか。海外からの訪日観光に対する意向を元に考えると、元々分母の大きかったアジア圏からのインバウンド旅行者が当面は主力となるでしょう。インバウンド旅行者が段階的に回復していく中で、個人及び小規模パッケージツアーの訪日観光に対して、日本文化を軸にした満足度の高い体験を提供することが大前提になります。これまでもそのような観点は大切でしたが、新型コロナ対策の状況も含めたあらたな安心・安全とローカル体験を訴求するような訪日観光メニューの開発とそのプロモーションが重要となります。
そのことから、ウイズコロナ時代に適した訪日観光メニューは、スタンダードな旅行体験ではなく、日本にしかない文化や精神性、食、イベント、アドベンチャーなどをキーワードとした今まで以上にディープな日本を体験できる観光商品であると思います。
◇◆まとめ
コロナ禍で大打撃を受けている観光業界。まずは日本人による国内旅行を回復させることが先決である中、インバウンド回復対策も並行して進めて頂けるよう日本政府には期待します。
その中で、受入れ先となる日本の観光業界やインバウンド事業に関わる企業は、ライバル国に先駆けて、訪日旅行者の受け入れ態勢を整えた上で効果的なプロモーションを実施し、まずはコロナ禍前の水準までの回復を目標として様々なプレイヤーが連携していくことが大切です。
弊社は海外プロモーション領域の支援は全面的に行えますので、是非お気軽にご相談ください。
著者:JOINT ONE 嶋田拓司