<読むセミナー>インバウンド再開までにやっておきたいこと!差が出る対応3つのポイント

2月5日に開催された「第20回ASEAN+3観光大臣会合」にて感染が落ち着いている国や地域から外国人観光客の受入を試行していくことが明らかにされた。また、先日テレビ会議にて開催されたG7のオリンピック開催支持により、コロナで固く閉ざされた日本の重い扉を開ける日に期待が高まっている。

訪日外国人が日本を楽しむ日々もそう遠くないと前向きにとらえ、インバウンド再開に向け準備しておきたい3つのポイントを今回はご紹介します。

◇◆音声アシスタント検索対応

「Siri 近くの美味しいカフェレストランを教えて」

「OK google,一番近い駅を教えて」

音声アシスタントを利用した俗にいう“スマスピ(スマートスピーカー)”、街中で日本人が、このようにスマホで検索している風景に出会ったことはあるでしょうか?

そう、日本ではまだ音声で検索する人が外国に比べると少ないのです。

なぜかという理由は“人前だと恥ずかしい”ということがダントツに挙げられます。

その他は手で操作した方が早いから、こちらの音声をうまく聞き取ってくれないなどシステム部分に対しての不安が多い。

現在では、「Google Home」,「Amazon Echo」など自宅で利用できるスマートスピーカーもあるので、周りを気にせずに話しかけて検索や家電を操作することができるが、大多数が所有しているスマホでは、やはり人前ということもあり、なかなかスマスピを活用することは少ないのが日本の現状です。

代わって、お隣中国ではスマホを持った半数以上がスマスピを利用しており、スマスピシェアとしてはバイドゥがグーグルを抜いて世界第2位(2019年)になるほどです。1位はAmazon.comです。実際には、英語と中国語の聞き取りがしっかりできるデバイスとして中国語はバイドゥ、英語はグーグルやアマゾンエコーといった使い分けがあるのではないでしょうか。

自宅でのスマスピのシェアもやはり中国が多くを占めているようです。つぎにアメリカ、他外国といった流れです。

2021年以降も成長は止まらず2021年の1億6,300万台の予測から更に6億4,000万台に達するといわれています。

参考サイト:【Canalys調査】全世界スマートスピーカー市場、2021年の出荷台数は1億6,300万台へ

【Canalys調査】全世界スマートスピーカー市場、2021年の出荷台数は1億6,300万台へ

こうした状況から、外国人はスマスピの活用が多いということが分かり、日本は従来のSEOを意識したサイト作りだけではなく、スマスピにも対応(音声検索最適化VSO)したウェブサイトにする必要があります。

なぜなら、訪日外国人を集客しようとするならば、彼らがレストランを探す時、スマスピで検索することを意識しなくてはならないからです。

これにより手動で検索していたお客様だけではなく、音声検索をしたお客様にも来店してもらえる可能性が高まります。

また、手先が不自由な方にもスマスピによって情報を提供することが可能になります。

筆者が試しにレストラン検索をすると全く期待外れの検索結果が出ているので、残念ながらスマスピの利用が少ない日本ではVSOを意識したサイト作りはまだまだの認識です。

◇◆食事/食品の多様性
インバウンドが急激に高まってきた2015年あたりから多く耳にするようになったハラルやベジタリアンと言ったフードダイバーシティ(食事/食品の多様性)に関するワード。

今では定着したワードとなりつつありますが、やはりまだレストランや施設が対応に難しさを覚え遠ざけてしまっている部分も多くあると思います。

また、店舗側とお客様側の意識の違いや認識のズレが大きく生じており、せっかく日本にきてベジタリアンミールをオーダーしたにも関わらず期待とは違った料理が提供された。など、食事/食品の多様性について満足できずに旅をしている外国人も多いようです。

例えば、「ベジタリアン=菜食主義=サラダのような食事」という解釈でのメニュー提供をしているお店も多いとのこと。

実際に彼らが望んでいるベジタリアンメニューは、例えば“すき焼き”というメニューであっても動物性の肉を使用していない、動物性のものを一切使用していない、でも見た目も味も“すき焼き“であるということです。

食品の多様性が進んでいる国ではこういったメニューを扱うレストランが多く存在し特別メニューといった感じではなくそれが日常です。

最近では日本もベジタリアン(ベジタリアンミール)を「*プラントベース」と呼ぶ企業が増え着々とプラントベースの商品が増えています。

*プラントベースとは:植物由来の食事法であり、動物性由来のものを一切使用していない食事法。

参考ニュース:一風堂の “未来志向ラーメン”「プラントベース赤丸」はクリーミーで絶品だった

https://news.mynavi.jp/article/20210212-1725801/

参考ニュース:世界初『地球と身体にやさしい非常食』代替肉のネクストミーツが、プラントベース牛丼の缶詰をリリース【NEXT牛丼CAN】

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000016.000062184.html

こうした食事/食品の多様性をもう一度見直し理解を深め、日本という国を食事でも楽しんでいただけるように準備することが必要です。

世界中には様々な理由で食べられない食品がある人がいる中で、それでも日本食を楽しみに訪日してくれる外国人が大勢います。

食物由来で製造した肉や魚身を使用することは、宗教上の食事制限がある外国人の為にと思われがちですが、実際はアレルギー配慮や人ぞれぞれの考え方(思想)にも対応でき多くの方に食事を楽しんでもらえるチャンスが増えます。

◇◆キャッシュレス決済の導入
日本のインバウンドは年々増加し、様々な国から外国人が訪日していただけるようになったにも関わらず、決済時は現金の受け渡しという状況が都市部以外にはまだ多く、キャッシュレスがやはり進んでいません。キャッシュレス導入を検討しない店舗側の理由としては「外国人があまり来ないから」「外国人は来ても買わないから」などがほとんどであると思いますが、実際外国人からすると、“お店に行けない““買いたくても買えない“という逆の理由が発生します。アクティブに動く観光の際に多額の現金を持ち歩くということはあまりしたくはないのです。

また、そこで出会った心震えるお土産に思い切って購入を考えても、現金決済のみでは購入を諦めざるを得ない場合もあり、せっかく訪れた外国人も思うように買い物もできなかったことに寂しい思いをさせてしまうと同時に店舗側は機会損失をしてしまう恐れさえあります。

これは日本人・外国人観光客どちらにも言えることで、せっかく訪れた場所でキャッシュレス決済(クレジットカード等)が利用できない場合は購入額も下がります。

また、このコロナ禍で巣ごもり時間が増え、自宅にいながら買い物をするためにクレジットカードなどのキャッシュレス決済を利用した方は世界中で増加したと思います。今後ますます需要が高まる、むしろスタンダード化されるであろうキャッシュレス決済に対応していく事は店側にとってたくさんのメリットがあり、購入率を上げるだけではなく、実際の業務効率が上がるほか、人件費や時間の削減、購入データによるマーケティングにも大きく影響し、更に売上げ拡大にも寄与することだけではなく、このコロナ禍やアフターコロナでは、現金に触れることを極力避けたいと考える顧客に対しても喜ばれる対応です。

以下参照:キャッシュレスの現状及び意義

https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/cashless/image_pdf_movie/about_cashless.pdf

キャッシュレス決済といっても様々な方法があり初期費用が抑えられるものの多く存在しますので自社に合ったサービスを検討することをおすすめします。

◇◆まとめ
今回ご紹介した3つのポイントはまさに日本が世界から遅れを取っている内容だったと思います。老若男女関係なく利用できるテクノロジーは上手に活用し、コロナ禍の今のうちに慣れておき、インバウンド観光が再開した際にはマイナスを取り戻しむしろバージョンアップした状態でたくさんの外国人をお迎えできるようにしておくことが“おもてなし”となるのではないでしょうか?

ライター:カイトマウリ (JOINT ONE)