空き家活用でインバウンド観光に勝ちにいく?!

少子高齢化社会が浮き彫りになった日本で増加が止まらない空き家。

空き家等とは“建築物又はこれに附属する工作物であって居住その他の使用がなされていないことが常態であるもの及びその敷地(立木その他の土地に定着する物を含む。)“を指すとのことで、各地域に多く点在している。

この空き家とインバウンドの今後の関係性や可能性を探っていきます。

◇◆空き家の増加状況
総住宅数は昭和38年(1963年)の2109万戸から平成30年(2018年)にかけて6242万戸と増加する中、空家数においては昭和38年(1963年)52万戸から平成30年(2018年)にかけて846万戸と増加の一途をたどっている。

住宅数が増加するのと同時に空き家も増加していることがわかる。

総務省統計局「平成30年住宅・土地統計調査住宅数概数集計 結果の概要」によると主に住宅数は都心や都市近郊に増え、空き家は甲信・四国地方に増加している傾向にあるように見受けられます。

参照:平成30年住宅・土地統計調査 住宅数概数集計 結果の概要

https://www.stat.go.jp/data/jyutaku/2018/pdf/g_gaiyou.pdf

◇◆空き家の原因とリスク
一般的に言われているのは住宅を所有する高齢者が老人ホームなどの高齢者住宅に入居することや、子供たちと共に生活を送るようになるということです。また、所有者の亡くなった際に、相続の関係でそのまま放置されてしまうほか、家屋を解体し更地にした際の税金の方が高額になるということから“そのまま”という方を選択する所有者もおり、結果、空き家というステータスの住宅が増加してしまうようです。

住宅も生き物なので誰も住むことなく空き家の状態が続けば老朽化していきます、劣化するということは近隣住民や街自体を危険に晒してしまう可能性や災害時に多大な影響を与えてしまうリスクを孕んでいます。

その際に発生した損害を考えると早々に解決することが一番ですが、費用の面などを考えるとなかなか難しいこともあるのだろうと思います。

◇◆空き家を有効活用!

昨今の日本では下記のように空き家に対し様々な取組みがされています。

・at home 空き家バンク 

https://www.akiya-athome.jp/

全国の空き家を探せるウェブサイト。

・JOIN 一般社団法人 移住・交流推進機構

https://www.iju-join.jp/akiyabank/index.html

全国の空き家の移住者への情報サイト

・住宅確保要配慮者あんしん居住推進事業

http://www.anshin-kyoju.jp/

空き家を賃貸住宅向けに改修等に対しての補助

カリアゲJAPAN 管理・賃貸・売却など 空き家の総合窓口サイト

https://kariage-japan.com/kariageta/

空き家はこのコロナ禍において移住やデュアルライフ(二拠点生活)を考える方にとって

検討価値のある物件のひとつとなります。

今ではリノベーションやリフォームをすることが可能であれば理想の住まいを通常より安価で手に入れることも可能な時代です。そういったことからあえて古民家や空き家を探している方も少なくはありません。

また、住居としてだけではなく開業の為の利用ニーズにも期待できます。

各地域の補助金制度や助成金制度、または上記のようなサービスを利用するなどで空き家所有者と利用者がより良い未来に繋げることができればその地域にとってもプラスとなり三方良しとなります。

更に海外からの木材の輸入が厳しくなっている昨今のウッドロス状況を加味しても空き家や古民家の使用可能な資材を再利用することが可能であれば環境にも優しいはずです。

◇◆空き家活用でインバウンド
前回『脱東京? × インバウンド 現状と未来を考察』でもお話ししましたが、今後は3密を避けた旅行地への需要が高まる可能性が考えられます。また外国人旅行者の多くは日本の新鮮な食事、伝統文化や自然を十分体感できる地方への旅に関心が多いこともあり、大きなチャンスがあると言っても過言ではないと言えます。

そして、古民家や空き家を有効活用した施設であれば、古き良き日本の文化を取り入れた建造物を体感することが可能且つサスティナブルな取組みの中ゲストを迎えることができます。

また、旅行者が増えればビジネスチャンスも当然生まれ、若者の居住者も増え、地域が若返り、地域創生や活性化が期待できます。

場合によっては、外国人移住者も増え、更に外国人旅行者を迎えるという相乗効果サイクルも期待できます。

例えば、空き家の集合体を全て“古き良き”を残しながらリノベーションし、それぞれ店舗や宿泊施設または飲食店などが集まりひとつの街を創造することができれば、それだけでもインパクトのある名所になる可能性もあります。

・空き家や古民家等を利用したインバウンド事例

宮崎県新富町観光情報

https://koyu.media/%E6%96%B0%E5%AF%8C%E3%83%8E%E5%AE%B6/

歴史的資源を活用した観光まちづくり成功事例集

https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/kominkasupport/file/201903_02.pdf

民泊の取組事例紹介

https://www.mlit.go.jp/kankocho/minpaku/case.html

空き家や古民家を活用した結果、都市以外に旅行者が分散することによって生じるメリットは3密を避けることができるだけではなく、近年問題視されてきたオーバーツーリズムの解消にも寄与することになります。

◇◆まとめ
現在は新型コロナウイルスの影響により旅行がままならない状況ではありますが、必ずインバウンドを含めた旅行が再開される日がやってきます。まだまだコロナの収束なんか想像できるわけがない!というのが、多数かもしれません。しかしながら、人々の移動が自由になり旅行が再開された際、同じ問題や歴史を繰り返すのではなく、少々表現が粗いかもしれませんが、“問題を利用する”智慧を育む事が必要かと思います。

空き家に関しては増加しているならば上手に利用する、税金などの問題で放置するのであれば利用してもらうチャンスを探す。いやいやそう簡単に言うなよ!と声があがってきそうですが、難しい事情があるのであれば専門家に相談し、今のうちに、今だからこそできる空き家問題解決で汚れた古い壁を明るく新しい未来に塗り替えましょう。

ライター:カイトマウリ (JOINT ONE)

*5/13 空き家を有効活用のパートにリフォームを追記しました。