脱東京? × インバウンド 現状と未来を考察

昨今、巷でよく耳にする「脱東京」というキーワード。色々な推測と新型コロナウイルスの影響との兼ね合いで「脱東京」を現実化する様々な業態が存在してきています。

この「脱東京」の現状とその先の未来に一体何が起きるのかを考察していきたいと思います。

◇◆「脱東京」の現状
<企業が東京から地方へ>
人材派遣会社 パソナ 淡路島へ本社機能を移転予定

芸能プロダクションのアミューズは富士山麓へ移転予定

温泉レジャー施設運営の常磐興産は福島県いわきへ

他 薬品会社等

また、東京都に本社を置く上場企業の4社に1社が移転や縮小を考えているという。

参照:https://newswitch.jp/p/24614

<東京に店を構える飲食店が地方へ>

飲食事業を展開する株式会社 寶田堂(さいたどう)(所在地:東京都新宿区、代表取締役:関 喬史、以下 寶田堂)は、香川県三豊市にある築150年の古民家をリノベーションし、昼はラーメン、夜は焼き鳥をメインにした居酒屋の二毛作店舗を4月26日(月)にオープン。

参照:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000062368.html

<会社員を継続しながら地方移住>
東京で仕事をしていたが、コロナをきっかけに社内においてリモートワークがスタンダードになり北海道へ引っ越し

参照:

https://news.yahoo.co.jp/articles/230876f23dccff6a4b4f6d71824a197dc6a055b2?page=2

コロナ禍となり1年が過ぎ、経済においてもなかなか先が見えない状況に対して、業務によってはリモートで十分可能だという事に気づき、都心のオフィスを離れ賃料の安い場所へ移転し、その分従業員に還元したり、先の災害などに備えたりする企業も増え始めました。

また、都心から離れ、通勤ラッシュからも解放され、一日の24時間を有効に活用し家族との時間を多く持ちながら生活をしたいという人が徐々に動き始めているようです。

せっかく都心近郊の県に思い切って購入したものの、隣家と密接した息苦しさを否めないマイホームは、不動産ではなく負動産と言われるほどになり自然豊かな土地への移住を考える方も多いようです。

本社機能移転とワーケーションに照準 地方のコロナ後、パイの奪い合い活発化

参照:https://www.sankeibiz.jp/workstyle/news/210314/ecd2103140730001-n1.htm

「都心に残るか、地方移住するか」堀江貴文がコロナ禍に辿り着いた最終結論

参照:https://president.jp/articles/-/44783?page=1

◇◆「脱東京」メリット デメリット
メリット
<企業の場合>
・高額な賃料から解放される

・賃料を削減できる分、従業員へ還元できる

・賃料を抑えることで新たな事業に挑戦する資金的余裕を持つことができる

・地域の活性化や地域社会に貢献できる

・従業員の精神的余裕や健康に寄与できる(自然豊かな場所へ移転した場合)

・地方移転の為の支援策や補助または優遇措置などが受けられる場合がある

<店舗の場合-飲食店の場合>
・高額な賃料から解放される

・賃料を削減できる分、コロナ禍においてのソーシャルディスタンスを考慮した作りや店舗のこだわりの内装や改装費に充てられる。

・賃料を削減できる分、店舗数を増やすことも可能

・人件費が安い

・地元の新鮮な食材を安価で仕入れることが出来き、お客様に還元できる。

・地域の活性化や地域社会に貢献できる

・地方出店のための支援策や補助金または、優遇措置などが受けられる場合がある

<会社員の場合>
・高額な賃料から解放される

・通勤ラッシュや往復に費やしていた時間から解放され、家族との時間が多く持てる

・自己実現できる好きな場所でストレスフリーに生活が可能

・QOLの向上により生産性や業務効率の向上が期待できる

・地元食材や自然環境などにおいて健康な身体を養える

・地方移住者支援策や補助など利用できる優遇制度が多い

*QOL=Quality Of Life(クオリティ オブ ライフ)生活・人生の質

デメリット
<企業の場合>
・取引先と離れてしまうため、直接での対面商談が都心に比べて弱くなる。

・地域ごとに入会している協会などがある場合、脱会し新たに入会しなおす必要があるなど手続きに手間がかかる。

・ネット環境などの整備に時間や費用が必要になる場合がある

・採用においてのハードルが上がる

<店舗の場合-飲食店の場合>
・都心に比べ集客のハードルが上がる

・仕入れ先を新たに探す必要がある

<会社員の場合>
・取引先との急な対応に物理的な直接対面での対応が難しくなる

・時間の管理を自己において徹底する必要がある

・ネット環境などの整備に時間や費用が必要になる場合がある

メリットとデメリットを挙げ考察すると、考え方や捉え方、性格によって違ってくると思いますが、基本的にはネット環境が整っていれば、直接お客様と接する必要がある業務を除きメリットが多いように思えます。

企業での採用においては、リモート面接なども可能であり、どうしても直接面談が必要な場合においてはその時だけ会議室をレンタルするなど様々な方法を考えることが出来ると思います。LinkedIn等のSNSを活用する方法もあります。

また、集客においてもSNSの普及によってプロモーション活動を行うことも可能であり、必要であれば広告宣伝費も月々の経費が削減された分、充てることもできます。

会社員の移住においては、今までの自己管理を少し強化するだけで難しいことはさほどないのかもしれません。

◇◆「脱東京」とインバウンド
今後コロナが収束した後、リアルな旅行が再開された際、旅行者の目的として多く挙げられれる可能性が高いのは、収束と言えどやはり3密を避け地方に分散していく事が予想されます。

実際にコロナ前より、東京は短期間の滞在とし、その他は地方の観光地や秘境などといったあまり観光客が多い場所ではないところへ旅がしたいという傾向がありました。

要するに、「脱東京」をしてもインバウンドにおいてはいくらでも可能性があるということが予想されます。むしろ昨今では地方空港が整備されつつあり、インバウンド再開後はダイレクトに地方都市へと到着することも今後十分に考えることが出来ます。よって、様々な店舗やサービスそして都心でインバウンドの波を実体験した方々のスキルや経験などは有効に働くことでしょう。

◇◆まとめ
コロナの出現により、大きく変化した社会状況。しかし、新たに制限が求められる生活の中で、コロナ前から制限されていた部分が解放されるような時代に変化してきていると思います。

そんな中、人生の見直しを行い、本当に自身がしたいことや求めていることは何か?仕事に対しての考え方や向き合い方、そして経営者はこの未曽有の事態に対し会社の未来について考えることができるきっかけとなったと思います。

大きなビルが東京にあるから、東京に本社があるから、おしゃれで都会的なインテリアの中で仕事がしたいなどの理由だけで会社を選択する時代はオワコンであり、“お金で買えるモノ・コト”と“買えないモノ・コト”それぞれの豊かさを天秤にかけたときに、やりがいのある仕事をしながら自己のQOLを向上させ、より良い生き方を選ぶことが既にスタンダードになっていきているのだと思います。

ライター:カイトマウリ(JOINT ONE)